こんなことがありました!

虫眼鏡 桜前線の標準木は、「そめいよしの」だけではない(5年社会)

 5年生は、今、「国土の気候の特色」という単元の学習をしています。日本は南北に細長い形をしており地域によって気候も様々です。 本校の5年生は2人ですが、そのうちHさんは、今年他県から転校してきました。裏磐梯での生活は始まったばかりです。そこで、もう一人の5年生、Yさんが裏磐梯の気候について説明しました。Yさんの説明を興味深げに聞いていたHさんは、「へーそんなに雪が降るの?前に住んでいたところは、雪は降ったことがないんだ。海開きは1月だよ。」とびっくりするような話をしてくれました。同じ日本でも気候は随分違うことが2人の話から十分に理解できました。こうした、流れで教科書に載っていた桜前線(左図参照)についても話し合いました。桜前線は南の方から徐々に北上していきます。暖かな南から次第に北へと進んでいくわけです。なるほどと納得していると、あることに気づきました。桜前線の標準木となる桜が違うのです。沖縄は「ひかんざくら」、本州から北海道の中央辺りまでは、「そめいよしの」、北海道の北部や東部は「えぞやまざくら」です。なぜ、沖縄と北海道の一部は、「そめいよしの」が標準木ではないのかな、早速しらべてみると、「そめいよしの」は、一度寒さを経験しないと開花しないということがわかりました。沖縄は、一年を通して暖かいので「そめいよしの」は開花しないということでした。「そういえば・・・」とここでまた、Hさんが口を開きました。「ぼくの前、住んでいたところでもさくらは、ひかんざくらだった。」と。また、「そめいよしの」は寒さに弱いため、北海道の道央辺りが北限ということでした。ちなみに、よく使われる「桜前線」という言葉は、マスコミによる造語で、気象庁の公用語ではないそうです。また、「えぞやまざくら」と本校の校庭でも美しい花を見せてくれる北塩原村の木の「オオヤマザクラ」は、同じもののようです。子ども達は、このあと、クロムブックで「ひかんざくら」「えぞやまざくら」を検索し、そのきれいな花の様子に感心していました。