こんなことがありました!

虫眼鏡 中流や下流の川原で見られる石は、上流から流れてきたものなのか。(5年生理科)

 5年生理科「流れる水のはたらき」の学習の様子です。川の中流や下流の川原には、丸みを帯びた大きさの比較的小さな石が見られます。これらの石は、もともとここにあったのだろうか。子ども達は、それらは上流から流れてきたと考えました。確かに流れる水には、運搬のはたらきがあります。しかし、上流には大きくてごつごつした角ばった石ばかりです。中流や下流の石と比べると大きさも形もずいぶん違います。これに対して子ども達からは、「上流の石が中流や下流に運ばれる間に互いにぶつかったり、川底にぶつかったりして割れて小さく丸くなっていったのではないか。」という意見が出ました。果たしてそんなことが起こるのだろうか、ということで実験を行いました。上流の大きな石を実際に流す代わりに、上流の角ばった大きな石に見立てて、園芸用のスポンジを大きめに四角く切りました。これを3個ほどインスタントコーヒーの空き瓶に入れ、更に水をたっぷり入れて蓋をしました。そして、これを上下左右に振ることで川の水に流される石と同じ状況をつくりました。中流、下流の違いは、瓶をふる時間を変えることにしました。(私の予定していた実験では、瓶を振る回数を変えることで中流、下流の違いを出そうと考えていましたが、子ども達から時間を変えるという方法が出たので、なるほどと思い方法を変えました。中流1分、下流2分としましたが、あまり変化せず、さらに中流1分、下流2分を追加しました。)

 さあ、結果はどうだったか、中流、下流ともスポンジの角が取れ全体的に丸みを帯びてきました。大きさも最初と比べて小さくなりました。さらに、砂のようなものも出てきました。残念ながら中流と下流の差は、あまり出ませんでした。子ども達は、意欲的に実験に取り組み、その結果に納得していました。

 でも普段、川を見ても、大きな石が流れている風景などあまり見たことがありません。そんなことが起こるのはどんな時なのか、それが次の課題です。