日誌
「3.11を忘れない集会」及び「ALT、スクールカウンセラーとのお別れの会」
去る3月11日(月)に「3.11を忘れない集会」を行いました。この集会は、14時46分の黙祷から始まりました。本校の鈴木雅彦校長が講師を務め、まず前編では、東日本大震災を皮切りに、熊本地震、能登半島地震について、生徒が状況をイメージしやすいように映像を交えた話がありました。
東日本大震災で福島県民がつらい思い、大変な思いをしていたときに手を差し伸べてくれた方達がいました。そして、自分たちが苦しいときに手を差し伸べてくれた人がいたから、熊本地震や能登半島地震でつらい思いをしている方達に自然と手を差し伸べる福島県民がいること、そこから鈴木校長は生徒達に「あなたにできることは何ですか」「今、しなければならないことは何ですか」という強いメッセージを発信していました。
さらに、後編では鈴木校長が若かりし日に台湾日本人学校に勤務していた頃の体験が語られました。奇しくも鈴木校長は台湾大地震が起きたとき、震源にほど近い台北に住んでいました。普通に日本で教員として勤務していたならば、遭遇することのなかった大地震です。
校舎が使えなくなった日本人学校のために、場所を提供してくれた幼稚園がありました。そこには、「日本人だから」という壁はありませんでした。東日本大震災の際は、鈴木校長の携帯電話には台湾からの着信が止むことがなかったそうです。こうして結ばれた鈴木校長と台湾の人々との絆は今も続いているそうです。「国境を越えても人の思いは変わらない」、鈴木校長が台湾で築いた絆は20年以上の時がたっても途切れることはありません。
そして、これは鈴木校長に限ったことではありません。
日本で行われたWBC第2次ラウンドの台湾戦、「台湾にお礼をしよう」と呼びかけた日本人がいました。「台湾ありがとう」というメッセージを掲げた大勢の日本人が球場のスタンドにいました。これは、台湾大地震の際に台湾に支援を行った日本に対して、東日本大震災が起こったとき、真っ先に駆けつけてくれたのが台湾だったからです。
この試合、厳しい接戦を制したのは日本でした。敗戦の台湾選手には悔しい思いもあったはずです。それにも関わらず、試合後にマウンドを背にして円になり、球場内の全ての観客に対して深々と礼をする台湾選手の姿がありました。日本中の人がその姿に心を打たれ、日本と台湾との絆を実感した出来事でした。
今回の鈴木校長の話を聞いて、忘れてはならないことがある、ということを改めて胸に刻んだ生徒が数多くいたことと思います。
最後に、「おまけ」と称して流されたのが下の映像です。
22年の時を経て、美しい近代の都市に生まれ変わった台北です。この姿になるまでには並々ならぬ苦労があったことと思います。そして、その裏には国境を越えた人々の気遣いや支え合いがあったのです。
本校の生徒には、「相手をいたわる『こころづかい』」、「だれにでも見える『思いやり』」を素直に表せるように成長することを願ってやみません。
わずか1時間とは思えぬほど、貴重な時間となった「3.11を忘れない集会」となりました。
「3.11を忘れない集会」の後、ALTのシャーネル先生とSC高梨さんとのお別れの会がありました。
スクールカウンセラーの高梨さんは、この日が最終週勤務日ということでご挨拶をいただきました。
また、ALTシャーネル先生はこの度、母国カナダに帰国するとのことでした。本校生徒と小学生のだった頃から関わり、英語教育に尽力していただいたことに感謝申し上げます。
スクールカウンセラーの高梨さんには、その温かい人柄で生徒が大変お世話になりました。次年度以降のことはまだ分かりませんが、またご縁があることを願っています。
ALTシャーネル先生におかれましては、母国カナダに帰国してからのますますのご活躍を祈念いたします。
これまで本当にありがとうございました。